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インプラントの歴史

1.その起源は古代エジプト文明に始まる
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(写真1. マヤ族の女性の前歯)
 古代エジプトでは、装飾品として、また死んだ後の世界でも不便がないようにとの願いからか、死者に対し、歯の抜けた穴に象牙や宝石などを埋め込んで埋葬していたそうです。マヤ文明、インカ文明、 アステカ文明などの遺跡からも貝殻を歯の代わりに埋め込んだミイラ等が発見されています。実際口の中で機能したと考えられる最古のインプラントは、紀元7世紀頃のものと推定されるマヤ族の20代の女性の前歯に埋め込まれた二枚貝の貝殻を加工したものです(写真1)。 まだまだ新しいと思われているインプラント治療ですが、歴史を紐解いてみると、永きに亘る歴史がある、まさに太古から歯科医療における1つの大きなテーマといえる治療法だということが、この例からもお分かりいただけるでしょう。

2.現代のインプラントの基礎確立
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(写真2. ブローネマルク教授)
 現代の歯科インプラントの基礎となったのは、約100年程前に、欧米の歯科医が歯の抜けた穴に植立したネジ式のインプラントです。 しかし、しっかりと顎の骨に埋まるインプラントではなかったため、極めて少数の人にしか使われていませんでした。
 1952年にインプラントの歴史にとって忘れることのできない発見があります。 現在のインプラント材の主流になっているチタンの特性が、スウェーデンのブローネマルク教授(写真2)によって発見されたのです。 その後、研究が進み、オッセオインテグレーテッド(骨に接合した)・インプラントの科学的根拠に基く確実性も立証されました。 人間の体はチタンを味方だと認識する性質を持っているのです。

3.最先端インプラントAQBの誕生
 現代のインプラントはさらに進化しています。
 素材として主流になっているのはチタンですが、治療期間を短縮し、かつ骨との結合をより強固にするために、開発者たちはその能力を駆使して新しいインプラントを生み出すため研究を重ねてきました。 たとえば、インプラント体の骨にうめる部分・歯根部にHA(ハイドロキシアパタイト)をコーティングしたインプラントは、骨と結合しやすいハイドロキシアパタイトの特性ゆえに、チタンだけのインプラントに比べて飛躍的に癒合までの期間が短縮しました。
 そのなかでもAQBインプラントは、より結晶度の高い再結晶化HAコーティングを用い、画期的なスピードで骨との結合を実現しました。 またAQBインプラントは、歯肉に当たる部分・支台部に“歯肉接着生体高親和性処理”を施すことで、歯肉との親和性を高め感染の危険性を最小限にする工夫も施し、より理想的なインプラントとしての地位を確立したのです。
 高齢化社会を迎える今、“噛めること”はもちろん、より美しい歯でいることが関心事となっています。その中でインプラントは、もはや過去のイメージを払拭しただけでなく、現代歯科医療にとって欠かせない治療になっているのです。


 
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